近年、徐々に人口を増やしているパックラフト。
軽量で持ち運びしやすく、川や湖で自由に遊べることが魅力ですが、いざ購入しようとすると何を基準に選べばいいの?と迷う人も多いはず。
実はパックラフトは用途によって様々。
川下りをしたいのか、釣りやキャンプをしたいのか、探検をしたいのかで選ぶべき船は全く違います。
この記事では、初心者でも失敗しにくいパックラフトの選び方を分かりやすく解説。
サイズ・重量・素材・セルフベイラーの有無など、購入前に知っておきたいポイントを用途別に紹介します。
まずは結論
初心者の方は自分の用途ごとで下記のようなものを選ぶことをおすすめします!
- 急流下りをしたい ⇒ セルフベイラー・ロッカーありモデル
- 湖でのんびりしたい ⇒ 大き目・積載量大モデル
- 自転車や登山と組み合わせたい ⇒ とにかく軽量モデル
そもそもパックラフトって?
パックラフトとは、空気を入れて膨らませるボートの一種です。
ラフティングをされたことのある方はイメージしやすいかと思いますが、ラフティングボートの1~2人乗り版です。
最大の特徴は”持ち運びのしやすさ”で、空気を抜いて畳むことで、バックパックに入れて運ぶことが可能。
登山やキャンプ、自転車と組み合わせて遊ぶことも可能です。
見た目は小さなゴムボートに近く頼りなく見えるかもしれませんが、その実、高い安定性と耐久性を持っており、緩やかな湖だけでなく、急流で使われるものも多いです。
また、一般的なカヤックよりも軽量で扱いやすく、初心者でも比較的始めやすいのも魅力。
一方で、川には危険も伴うため、装備や知識を身につけて安全に楽しむことが大切です。
最初に決めるべきは”用途”
どんな遊び方をしたいかイメージしてみましょう。
急流での川下りをしたい、キャンプ地の湖で愛犬とのんびりしたい、釣りと組み合わせて使用したいなどなど。
その用途によって船に求められる機能も変わってくるため、まずはどんな遊び方をしたいか考えましょう。
急流下り

激しい川を下ってみたい!
ホワイトウォーターともいわれるこの、操作性や排水性を重視したモデルがおすすめ。
急流下りでは細かく方向転換をする必要があるため、比較的短めで操作性の高いモデルが人気です。
激しい波を越えていく必要があるため、船首が少し上に反っており走破性の高いモデルがおすすめ。
また、大量の水をかぶることもあるため”セルフベイラー”と言われる排水機能や、”スプレースカート”と言われる防水カバーなどが必要です。(後で詳しく説明します)
- 短めで操作性高い
- ロッカーあり(これも後で説明します!)
- セルフベイラー or スプレースカート(セルフベイラーがおすすめ!)
キャンプ・釣り

湖や流れの穏やかな川で、のんびり過ごしたい方に向いているスタイルです。
この用途では、安定性や積載量の大きさが重要になります。
キャンプ道具や釣り道具を積み込むことが多いため、広めのモデルだと快適です。
急流下りと違い、ロッカーのないタイプの方がスペースを大きく使えるのでお勧めです。
また、軽量性を極端に重視する必要が少ないため、多少重くても居住性や安心感を優先したほうが満足度は高くなります。
愛犬と一緒に乗りたい場合も、船内スペースに余裕があるモデルがおすすめです。
ご家族で乗りたい場合は、複数人乗りのものもありますよ。
- 大き目で積載能力・安定性が高い
- 比較的重い
- ロッカーなし
- セルフベイラーなし
自転車(登山)x川

パックラフトらしい遊び方をしたいなら、このスタイル。
登山や自転車旅と組み合わせる場合は、”どれだけ軽くコンパクトにできるか”が非常に重要になります。
特に自転車との組み合わせは”バイクラフト”とも言われ人気の遊び方です。
長距離を背負って歩くこともあるため、数百グラムの差が快適性に大きく影響します。
そのため、軽量モデルが人気ですが、軽さを優先すると耐久性が犠牲になることも。
岩ぶつかった際に破けやすかったりと繊細な一面もあります。
「山を越えて川を下る」
「自転車で旅して、途中の川を渡る」
そんな冒険的な遊び方に魅力を感じる人には、軽量コンパクトなモデルがおすすめです。
- コンパクトで軽量
- ロッカーあり
- セルフベイラー or スプレースカート(セルフベイラーがおすすめ!)
見るべきポイント
重量
軽量コンパクトで持ち運びしやすいところがパックラフトの魅力。
堤防や難度の高い箇所も簡単に担いで迂回できる手軽さもその特徴です。
でもただ軽ければいいというわけではないんです。
軽量な船は多くの場合、薄い生地でできているため、岩にぶつかったり、持ち運びの際に気に引っ掛けたりして破れやすいという欠点も。
また、分厚い生地は高い空気圧に耐えることができるため、船の剛性が上がり波を受けて船が曲がるということも少ないです。
初心者のうちは上手く船を操作できず、岩にぶつかることも多いと思うので少し重たくても分厚い生地のものを選ぶのがおすすめ。
力に自信のない方や、車がなく電車や自転車での移動を想定している方は軽いものがおすすめです。
セルフベイラーの有無

急流下りなど、激しい波を乗り越えるような遊び方をするとどうしても船の中に水が入ってきてしまいます。
入ってきた水を自動で排水機能が”セルフベイラー”です。
セルフベイラーの船は船底に排水用の穴が開いていて、水が入ってきてもその穴から排水されていきます。
セルフベイラー機能のない船では水が入ってしまうと桶やポンプを使って排水するか、一度岸にあがって排水する必要がありますが、その手間が丸々なくなるのはかなり大きいです。
セルフベイラーのデメリットとしては、排水用の穴から水が入ってくるため、常に船底が少し水につかった状態になります。
そのためお尻が常に濡れている状態になることが多いです。
湖や穏やかな川で遊ぶことが多く、船にほとんど水が入らないという方はセルフベイラーなしの船の方がいいかもしれませんね。
急流下りをする方で、セルフベイラーが嫌だという方はスプレーデッキがあります。
スプレーデッキは船の上面に蓋をして水が入らないようにするもので、セルフベイラー登場以前はこれが主流でした。
ただし、完全に水の侵入を防ぐことはできないこと、中が蒸れやすいこと、沈没した際に脱出する必要があることなどから初心者にはあまりお勧めできません。
ロッカーの有無

パックラフトにはロッカーと言われる船首の反りがあります。
船首が反っていることで、波を受けても乗り越えていきやすく走破性が上がります。
また、水面に接地する長さが短くなるので、急旋回がしやすくなり流れの速い中で船のコントロールが求められる急流下りなどにはぴったりです。
一方でロッカーのない(小さい)船に比べて直進性が悪くなります。
また、反っている箇所がある分、船室が狭くなったり、積載量が少なくなるなどのデメリットがあります。
急流下りをメインで遊びたい方はロッカーのある船、湖でのキャンプや釣りなどを楽しみたい方はロッカーのない船がおすすめです。
船以外に買うべきものは?
パックラフトで遊ぶ際は船本体以外にもそろえるべきものがいくつかあります。
必須のものとして以下の3つは少なくとも用意しておきましょう。
- パドル(船を漕ぐためのオールみたいなもの)
- ライフジャケット
- ヘルメット(穏やかな場所では必須ではない)
また、必須ではないですがあると便利なものも記載しておきます。
- 給気ポンプ(船を膨らませるのに便利!)
- 沢用の靴
- レスキューロープ
- 防水バッグ
安全に楽しむために
水遊びは夏でも涼しく遊べて非日常感を味わえるアクティビティですが、危険も隣り合わせです。
警察庁の資料によると、2024年の水難事故の件数は1,535件、死者・行方不明者の数は816人と決して少なくはない数です。
皆さんに万が一があれば、悲しむ人もいるはず。
十分な知識を身に着けて、できれば一人での行動は避けるようにしましょう。
まとめ
気軽に水遊びを楽しめる、そんなパックラフトの選び方について解説してきました。
安全に気をつけて、最初の一歩を踏み出しましょう!



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